【実録】大学生FXトレーダーの生活とトレード手法を解説
ではここで、「K.K君」のトレーダー生活について紹介しましょう。
FXを始めたキッカケやトレード方法などを聞いたので、「FXを始めてみようかな」と思っている大学生のみなさん、参考にしてみてはいかがでしょうか。
大学生トレーダーがFXを始めたキッカケ
K.K君がFXを始めたキッカケは「もともと将来的には投資をやりたいと思っていた」ことと、給付型の奨学金をもらったこと。
K.K君の通う大学では、「1年間の成績優秀者には奨学金として20万円が給付される」制度があり、ある年にK.K君が該当者となったのだとか。
「このお金は勉強のために使ってほしい」という学校の意向もあり、投資の勉強にあてようと考えFXの初期費用にしたそうです。
「想定通り、大学のレポートに世界経済の話を書けるようにもなり、時事ネタにも詳しくなったおかげで大人と話すときの話題ができました」
時事ネタに詳しくなったことは、FXをやって良かったことの一つだそうです。
【実録】大学生トレーダーが使うトレード手法とスケジュール
FXで利益を出すのは、本格的にトレードをしている人でも難しいこと。
K.K君は20万円の初期費用で15万円の利益が出ているそうなので、かなり好調な成績と言っていいでしょう。
なぜそのような成績が出せているのか、トレード方法について詳しく聞いてみました。
よく使うトレード手法は?
K.K君は、15分足と5分足を見ながらテクニカル分析によるトレードをすることが多いとか。注目しているのは、チャートのレンジブレイク。
「トレンドのまま取引するので、そんなに分析しなくてもいい」のがメリットであるものの、期待外れなこともあるとか。
エリオット波動を使ったスキャルピングをすることもあり、「ぱっと見で形がわかりやすいし、その通りになることが多い」そう。
ただし「見た目だけじゃなくちゃんと原理を理解しておかないとエリオット波動じゃないものを見分けることができない」と、FX歴半年とは思えないコメントもしてくれました。
1日のスケジュールは?
「基本的に日中、今日注文するかどうかを決めて、21:00~24:00(NY市場の時間)にIFD注文を入れて寝ることが多いですね」。
トレードをするのは週に3日くらいで、見込みがあるときだけエントリーするように心がけているとか。
具体的にはどんな生活をしているのか、とある1日の流れを聞いてみました。
- 8:00:起床
チャートや経済ニュースを見る
昨日とどれくらい違うか、今日は上がりそうか下がりそうかをなんとなく把握する
朝は日足でチャートを見ている - 10:20~:大学
- 12:30~:お昼休み
朝と比べてどのような動きがあるかをチェックする
今日取引するかどうかを検討 - 16:00:大学終わり
利益を出せそうだなと踏んだら取引をすると決める - 17:00:帰宅
- 17:15:ジムに行く
- 19:00:ジムから帰宅
- 22:00:IFD注文を入れる
- 24:00:寝る
実際にトレードするのは帰宅後のわずかな時間ですが、朝起きてからずっと経済ニュースやチャートには気を配っている様子。
やはり、こういった熱意が利益につながっているのでしょう。
FXにかかる税金と扶養について解説
仮に利益を出すことができた場合、「FXによる収入」があります。
大学生の中にはアルバイトで収入を得ているという方も多いと思いますので、アルバイト収入とFXによる収入をどう取り扱うかを、「税金」と「扶養」の観点から解説します。
FXで利益が出た場合の税金
大学生FXトレーダーがFXで利益を上げた場合、その利益額が年間20万円を超えると所得税の納税義務があります。
大学生でアルバイトをしている方は、そのアルバイト収入とは異なる雑所得として扱われるため、アルバイト収入とは合算せず別途申告する「申告分離課税」が適用されます。
この税務処理のために、FXで年間20万円以上の利益が出ている場合はアルバイト先に源泉徴収票を提出する必要があります。
FXの利益に対する課税に関しては、租税特別措置法の第41条にて以下の条文で規定されています。
差金等決済に係る当該先物取引による事業所得、譲渡所得及び雑所得については、(中略)先物取引に係る課税雑所得等の金額の百分の十五に相当する金額に相当する所得税を課する。
これを平たく言い換えると、「FXで利益が出たら15%の所得税が発生する」となります。
所得税は15%ですが、この他に5%の地方税、さらに令和19年までは復興特別所得税として0.315%が加算されます。
もうひとつ、親の扶養家族になっている大学生の場合は、FXで上がった利益によって扶養から外れる可能性があることも留意しておきましょう。
扶養とは自力で生活ができない人(まだ社会人ではない大学生も該当します)が世帯主である納税者(親など)と生計を共にしている場合、納税者の所得から扶養控除分が差し引かれるため、所得税の軽減効果があります。
しかし、扶養家族となっている大学生が年間103万円以上の収入を得ると扶養の範囲を超えるため、納税者の所得税が高くなることになります。
つまり、アルバイトの収入にFXの利益が加わると扶養から外れる可能性が高くなるということです。
FXの利益が20万円を超えたら経費として使うと良い
FXの年間利益が20万円を超えると所得税が発生するため、税負担が増えてしまいます。これを回避する方法として有効なのが、経費の計上です。
FXの投資活動に必要な備品の購入費などを経費としてFXの利益から差し引けば「所得額」が少なくなるため、その分税金が少なくなります。
経費を差し引いた結果、利益が20万円以下になれば税額がゼロにもなります。
具体的な手続き方法は、申告書にFXの利益額を記入した上で経費として使った金額を記入し、それに領収書を添付します。
FXの備品として経費で計上できるものの一覧
FXの経費として計上できるものとしては、主に以下のような費用があります。
- パソコン(取引に使う端末)
- デスクトップパソコンの場合はモニター
- FXセミナーの参加料金
- FX関連書籍の購入代金
- シストレをしている人はソフトの購入代金
- 交通費(セミナーに参加する際の移動)
- スーツ代(セミナーに参加する際の被服)
これらの他にスマホ端末代やネット回線料金などが考えられますが、「FX以外の用途にも利用できる」と見なされる可能性が高く、経費として計上するのは難しい場合が多いでしょう。
いざ、FXの口座を開設!学生の審査は意外と難しい…?
ここまでの解説で、FXに対するモチベーションが上がってきたのではないでしょうか。
それでは「いざ、口座開設!」といきたいところですが、実はFX会社の口座開設には審査があることをご存じでしょうか。
せっかくやる気になったところで出鼻をくじくような話になってしまいますが、大学生は審査に通るのが意外に難しいという説があります。
それって本当?FX会社の審査ってどういうもの?と思われた方は、以下の記事でその真相に触れてください。
大学生でFXってできるの?
大学生の間でも投資が身近になってきた昨今。どの投資を始めようか迷っている方も多いでしょう。
FXであれば、少額から取引ができたり、国際経済や情勢の動きを実践的に学びながら大きいリターンを狙うことが可能です。この記事では大学生向けにFXについて解説します!
目次
大学生でもFXはできるのか?,半年で15万円の利益を出す現役大学生トレーダーを紹介
各FX会社の口座開設可能年齢の一覧表
そもそも大学生がFX取引を始めても問題はないのでしょうか。ここではまず、主要なFX会社の口座開設可能年齢をチェックしてみましょう。
FX会社 | 口座開設できる年齢 |
---|---|
GMOクリック証券 | 満20歳以上 |
外為ジャパン | 満20歳以上 |
SBI FXトレード | 満18歳以上 ※ただし18歳と19歳の場合は本人確認書類とマイナンバー提出の際に保護者の同意書が必要 |
DMM FX | 満20歳以上 |
外為オンライン | 満20歳以上 |
YJFX! | 満20歳以上 |
ヒロセ通商 | 満20歳以上 |
マネーパートナーズ | 満20歳以上 |
インヴァスト証券 | 満20歳以上 |
IG証券 | 満20歳以上 |
FXプライム | 満20歳以上 |
外為どっとコム | 満18歳以上 ※ただし18歳と19歳の場合は本人確認書類とマイナンバー提出の際に保護者の同意書が必要 |
多くのFX会社では満20歳以上であれば口座開設が可能です。
SBI FXトレードと外為どっとコムについては保護者の同意書が必要であるものの満18歳からでも口座開設が可能です。
各社ともに職業の制限は特に設けておらず、大学生であっても口座開設が可能で、もちろんFX取引も可能です。
〇〇円の利益を出す大学生トレーダーの紹介!
「FXをやってる大学生ってどんな人なんだろう?」
「利益は出せているのかな」
そんな疑問を持っている人も多いことでしょう。そこでエフプロ編集部は、FXをやっている大学生(K.K君)にインタビューしてみました。
インタビュイーのプロフィール
あくまでも一例ではありますが、彼の場合はプラスの成績を残せているとのこと(この記事の後半でより詳しいトレード方法などを紹介しています)。
いずれにせよ「大学生でもFXはできる」のは事実。やり方によっては利益を出すことも不可能ではありません。
株・仮想通貨と比較!大学生でFXをやるメリットとは?
「投資」にもいろいろありますが、FXは比較的「大学生にも向いている投資」と言えます。
FXとともに有名な投資方法として、株と仮想通貨(暗号資産)を挙げてみました。まずは、この3つを簡単に比較してみましょう。
FX | 株 | 仮装通貨 | |
---|---|---|---|
取引できる時間帯 | 平日24時間 | 9時から15時 | 24時間365日 |
少額取引が可能か | 数千円〜 | 銘柄によるが数十万円程度からが多い | 100円未満からでも可能 |
値動きの激しさ※1 | 0.45% | 1.98% | 2.93% |
最大レバレッジ | 25倍 | 3倍 | 4倍※2 |
リスク回避のしやすさ | 週末と定期メンテナンス時は取引不可 | 15時〜翌朝9時までは取引不可 | 基本的に定期メンテナンス時のみ取引不可 |
※1. 2019年1月16日調べ、過去60日のデータ
→FXのデータ
→株のデータ
→仮想通貨のデータ
※2. 通常の仮想通貨現物取引にはレバレッジがないため1倍です。レバレッジをかけることができるのは仮想通貨FXです。
これらの上記の比較について詳しくは、後述していきます。
株とFXの比較
ここでは、株とFXを「大学生が取り組む」という観点から比較してみたいと思います。
FXにはハイリスク&ハイリターンな側面もありますが、少額から始められることは大学生にとって大きなメリットになるのではないでしょうか。
株とFXの比較を一覧表にすると、このようになります。
株 | FX | |
---|---|---|
取引できる時間帯 | 9時から15時 | 24時間 |
少額投資が可能か | 銘柄によるが数十万円程度からが多い | 数千円からOK |
値動きの激しさ | 1.98% | 0.45% |
最大レバレッジ | 約3倍 | 25倍 |
リスク回避のしやすさ | 15時〜翌朝9時までは取引不可 | 週末と定期メンテナンス時は取引不可 |
それでは、「取引できる時間帯」「少額投資可能か」「値動きの激しさ」「最大レバレッジの倍数」「リスク回避のしやすさ」をそれぞれ詳しく比較していきましょう。
取引できる時間帯の比較
株は証券取引所で売買されているため、証券取引所が開いている時間帯が取引時間となります。
日本の場合、証券取引所は9時から11時半が前場、12時半から15時までが後場なので、この前場と後場が個人投資家の取引時間となります。
FXは外為市場が世界各国で動いているため、常に世界のどこかで取引が行われています。
そのため、FXは基本的に24時間いつでも取引可能です。
週末の土日と元日などに休日がありますが、それ以外の日は24時間いつでも取引することができます。
株とFXの最低資金の比較
株には単位株という概念があるため、基本的には100株が売買単位となります。
つまり、株価に100を掛けた金額が最低投資金額。例えば株価が500円の銘柄であれば、それに100を掛けた5万円が最低投資金額ということになります。
FXにはレバレッジという概念があります。FXの正式な名称は「外国為替証拠金取引」といいますが、この証拠金というのがミソです。
投資額の一部を証拠金とすることでレバレッジをかけて取引ができ、これが「FXは少額からでも始められる」というメリットにつながっています。
レバレッジは最大で25倍まで設定することが可能です。例えば1ドルが100円の時に1000ドルを買う場合、普通に考えれば10万円が必要ですよね。
しかしFXの場合、最大レバレッジを適用すれば100万円の25分の1、つまり4000円で1000ドルを買うことが可能となります。
高いレバレッジをかけると、比例してリスクも高くなることに注意が必要ですが、FXは株よりも少額で(数千円から)始めることができます。
株とFXの値動きの激しさを比較
値動きの激しさとは、業界用語ではボラティリティーと呼ばれ、1日にどの程度動くのかを、算出した数字になります。
数字が大きいほど、1日の値動きが大きいことを示します。
値動きが激しいということは、トレードにおいてはメリットとデメリットの両面があります。
まずメリットとしては、値動きが激しいほど、含み益を伸ばしやすいと言えるでしょう。しかし反対に、思惑と逆方向へ動いた場合に、含み損が大きくなりやすいというデメリットがあります。
レバレッジや他の要素もありますが、仮に同じ条件とした場合、ボラティリティーが大きいほどハイリスクハイリターンであると言えるでしょう。
最初に、株から見てみましょう。こちらはお茶漬けなどでおなじみの永谷園ホールディングス(2899)の1年チャートです。
2019年3月11日に2,700円の高値をつけた(左の丸印)後は下落基調になりました。
そして5月14日には2000円の水準で安値をつけています。つまり約2ヶ月で、26%も下落したことになります。
10月28日(右の丸印)には出来高が急増するものの、その後大きなトレンドにはならず、という展開です。
それでは次に、FXのチャートを見てみましょう。日本人投資家にとっては最もなじみの深いドル円の、1年チャートです。
このドル円相場では、2019年8月25日につけた104円85銭レベルの安値から、上下を繰り返しながら上昇していき、2ヶ月後の10月27日には108円75銭をつけています。
同じ2ヶ月間での上昇幅は、3.84%に留まります。
レバレッジと信用取引の比較
FXのレバレッジについて解説しましたが、実際の投資金よりも大きな金額を取引できるという意味では、株にも信用取引という概念があります。
以下に、株の信用取引とFXのレバレッジについて特徴を表にしてみました。
株の信用取引 | FXのレバレッジ | |
---|---|---|
最大倍率 | 3.3倍 | 25倍 |
取引終了期限 | 取引形態によっては6ヶ月以内 | 期限なし |
手数料 | あり | なし |
取引銘柄指定 | 指定銘柄のみの場合あり | 全通貨ペアが対象 |
信用取引は委託保証金というお金を預けることで最大で約3.3倍までの株取引ができる仕組みで、FXのレバレッジに近い効果を得ることができます。
FXのレバレッジは先ほど解説したように、最大25倍です。倍率だけを見るとFXのほうが少額で大きな取引ができることになります。
リスク回避のしやすさ
ここでは、外部の要因によって発生する可能性のあるリスクについて説明していきます。
まず一つ目は、サプライズニュースが発生した時に取引時間外であるリスクです。それぞれの商品には、取引時間が決まっているので、それ以外の時間は取引ができません。
最近はトランプ大統領のTwitter砲がいつ打たれるか分からないので、対処ができるかどうかもかなり重要と言えるでしょう。
次に二つ目は、取引会社のシステムを利用していることによる、システムトラブルでログインできないことです。
各社メンテナンスはしっかり行っていますが、それでも過去にはトラブルが発生して、取引ができず大きな損失を出してしまった例もあります。
最後に三つ目は、取引会社が倒産してしまった場合における信託保全です。
金融庁の厳しい監視があるので、可能性はかなり低いですが、ゼロではありません。いざというときに、ちゃんと自分たちの資産が守られるのかどうか、しっかりと把握しておきましょう。
株 | FX | |
---|---|---|
取引できない時間帯 | 平日15時〜翌朝9時 土日 |
平日早朝メンテナンス(5分程度) 土日 |
システムトラブル | 発生する | 発生する |
信託保全※ | 現金は1,000万円まで保護、株式は全部保護される | 全額が保護される |
※信託保全とは顧客の資金を信託銀行に預けるスキームのことで、万が一FX会社が経営破綻した場合であっても顧客の資産が守られる仕組みになっています。
FXと仮想通貨の比較
株に続いて、ここではFXと仮想通貨(暗号資産)の比較をしてみたいと思います。
株と比べて値が動きやすいと言われる仮想通貨ですが、実際にチャートを見て比較してみましょう。
期間はいずれも、2016年1月から2019年12月までです。
1つ目は、FXです。ドル円の週足チャートを見てみましょう。
98円の安値から118円程度の高値まで、約20%の上昇です。
それでは次に、仮想通貨を見てみましょう。こちらは同時期のビットコイン/円の週足チャートです。
2016年1月は1ビットコインが4万円台だったものが、2017年末には226万円にまで上昇しました。
上昇率は約56倍なので、もはや株やFXと比較にならないレベルです。
この点だけを見ても、仮想通貨の価格変動がとても激しいことをイメージ していただけると思います。
仮想通貨 | FX | |
---|---|---|
取引できる時間帯 | 24時間365日 | 平日24時間 |
少額投資可能か | 100円未満からでも可能 | 数千円〜 |
値動きの激しさ | 2.93% | 0.45% |
最大レバレッジ | 4倍※ | 25倍 |
リスク回避のしやすさ | 基本的に定期メンテナンス時のみ取引不可 | 週末と定期メンテナンス時は取引不可 |
※通常の仮想通貨現物取引にはレバレッジがないため1倍です。レバレッジをかけることができるのは仮想通貨FXです。
仮想通貨というと一攫千金のイメージもあるので、特に若い人の関心は高いと思いますが、実際のところはどうなのでしょうか。
これだけ値動きが激しい仮想通貨と比べるとFXは値動きを予想しやすいと言われていますが、それも含めて個別に比較していきましょう。
取引できる時間帯の比較
FXと仮想通貨はいずれも24時間取引が可能です。
FXは土日がお休みになりますが、仮想通貨は土日であっても取引が可能であるため、取引時間を気にする必要がないと考えて良いでしょう。
仮想通貨とFXの最低資金の比較
FXと株を比較した際に、1ドルが100円の時に1000ドルの買いポジションを建てるという想定で初期費用を算出しました。
この時はレバレッジが25倍だと4000円から取引が可能であると述べましたが、仮想通貨はどうでしょうか。
仮想通貨の代表格ともいえるビットコインは多くの取引所で0.001ビットコインから購入可能なので、これを初期費用とすると2019年12月のレートで約800円から始められるということになります。
仮想通貨とFXの値動きの激しさを比較
先ほど説明したように、値動きは激しい方が利益を伸ばせる可能性がある反面で、損失が大きくなるリスクもあります。
数字が大きい方が、値動きが激しいと捉えることができます。
具体的なチャートも見ていきましょう。
1ビットコインが1万円前後だったものが200万円を超え、今度は50万円を割り込んだかと思うと、再び150万円に向かうという乱高下を演じています。
FXは、株や仮想通貨と比較して高いレバレッジで取引されるため、ハイリスクハイリターンのイメージがあるかもしれません。
しかし商品の値動きだけを見ると、株や仮想通貨の方が値動きが激しいです。
逆をかえすと、値動きが激しくリスクが高いからこそ、高いレバレッジで取引できないとも言えます。
FXと仮想通貨のレバレッジの比較
FXの最大レバレッジが25倍であることは、すでに解説してきました。それでは仮想通貨はどうでしょうか。
レバレッジ取引が可能な仮想通貨FXについては、日本仮想通貨交換業協会という団体が自主規制によって最大レバレッジを4倍としているため、同協会の正会員となっている国内の主要な取引所では最大レバレッジが4倍となります。
FXと仮想通貨のリスク回避のしやすさ
仮想通貨は、FXのように土日に取引ができないといったことがありません。そのため基本的には、定期メンテナンス時のみ取引できないとなっています。
ただし取引所によって、メンテナンスのタイミングが異なるので注意しましょう。例えばDMMビットコインでは、毎週水曜日に6時間の週次メンテナンスが入ります。また不定期で入る取引所もあります。
FXは週末に取引ができませんが、この間にメンテナンスが行われるため、日中に不定期で長時間のメンテナンスが入ることはありません。
仮想通貨 | FX | |
---|---|---|
取引できない時間帯 | 基本的に定期メンテナンス時のみ取引不可 臨時メンテナンスが入る場合もある |
平日早朝メンテナンス(5分程度) 土日 |
システムトラブル | 発生する | 発生する |
信託保全 | 取引所によって未整備の場合もある | 全額が保護される |
また特に気をつけたいのが、信託保全です。
仮想通貨は2016年から広く認知され始めた、新しい金融商品です。そのため取引所によっては、信託保全が万全でないところもあります。もし仮想通貨を取引したい場合は、注意した方がいい点でしょう。
FXは少額からできて大学生向きの投資方法
ここまで、株と仮想通貨、そしてFXをさまざまな視点から比較してきました。すべて「大学生が取り組む」という前提にたって比較をしてきたので、それを総合するとやはりFXは大学生に向いている投資だと言えそうです。その理由は、以下の通りです。
- 勉強するための資料が豊富にある
- レバレッジを25倍までかけられるため少額でも取引が可能
- 平日24時間取引することができる
自分自身に課している「ルール」は?有名FXトレーダー4人に聞いてみた!
平日なら24時間いつでもトレードができるFXは、非常に自由な資産運用です。
それだけに、人によって採用している戦略は十人十色。
自分のトレード手法が固まってきてトレードが軌道に乗ってくると、他の人がどういうトレードをしているか気になるのではないでしょうか。
この記事では、実際のFXトレーダーが、どういったルールや基準で相場を判断し、何を目安にトレードをしているかを取材してみました!
その人のTwitterアカウントも載せてありますので参考にしてみてください。
目次
有名FXトレーダー(1)りおなちゃん
経産省退職→FXYouTuberに転職→4ヶ月で登録者1万人達成→雑誌掲載→5ヶ月目でYouTubeをハッキングされ全部パーに→ラジオNIKKEI出演→2月ようやく復活!(イマココ)
FX4年目/6ヶ月で資産30%増/最近はビットコインも触ってます₿!最近はPokerもハマり中♦️フォローよろしくね
FX系YouTuberとしても活躍している「りおなちゃん」は、フィボナッチを基準にしたデイトレード、スキャルピングを行っています。
トレードは平均して1日に1~2回。
取引するのはドル円、ユーロドルの2通貨ペアだとか。
まずは日足にフィボナッチ・リトレースメントを引き、50%、あるいは61.8%を抜けたかどうかを見るそう。
これはつまり、ある程度押し目や戻りになった状態です。
ここから、日足のフィボナッチ・リトレースメントの38.2%、50%、61.8%をブレイクしたところでエントリー。
つまりトレンド方向への順行の動きで、フィボナッチ上の節目突破を売買のタイミングとしているそうです。
利益確定は、重要な経済指標や要人発言の有無によっても変わってきますが、基本はフィボナッチ・リトレースメントの0%、または100%で。
また値動きが逆行した場合は、50%、あるいは61.8%で損切りをするとか。
それ以外に気をつけていることは、重要指標や要人発言の前にはポジションを整理し、トレードを控える、最初に決めた損切りラインを動かさない、指値を入れたまま就寝しない、などだそうです。
有名FXトレーダー(2)村居孝美さん
225先物システムトレーダー/「トレードの成功哲学」の著者。日本認定テクニカルアナリスト (CMTA®︎)米国 NLP認定マスタープラクティショナー 。過去にラジオNIKKEI、日経プラス10出演。FX攻略.com執筆。売買戦略10種の自動売買運用ブログ
NLP心理学をトレードに取り入れることで成功している村居孝美さんが得意なFXトレードは、日本時間の朝特有の値動き「仲値」を狙うトレード。
仲値とは、日本時間の朝9時55分に銀行が決定するドル円の固定レートのことで、よほど値動きしていないかぎり、そのレートで銀行はその日1日の両替を行います。
とはいっても、全ての仲値を狙ってトレードをするわけではありません。
チャンスはゴトー日(毎月5日、10日、15日…と、1の位が5か0の日)。
なぜこの日がチャンスなのかというと、日本固有の商習慣で、ゴトー日を決済日としている企業が今も多いからです。
特に輸入企業が多く、外貨で支払をするために、円を売りドルを買うトレードがこのタイミングで集まりやすく、仲値に向けてドル円が上昇する形が多いのです。
よって、仲値になる前にドル円をロングし、9時55分過ぎに利食いするのが基本の形ですが、これだけだとかなり信頼性の低いトレードになってしまうので、村居さんはいくつかフィルタを加えます。
まず、9時に日本の株式市場が始まりますが、明らかに株安の展開だったり、トヨタのような大型株が下落する場合には、ドル円も連動して下がりやすのでトレードを避けます。
またトレード自体も、節目となっている高値を超えたタイミングを狙うなど、チャート的な根拠と組み合わせるようにしているとか。
有名FXトレーダー(3)木里ゆうさん
木里ゆうさんは、日々の生活の中にトレードを取り入れています。
毎朝特定の時間に、前日の日足平均足をチェックし、その形だけで買いか売りかを判断してポジションを持ち、利益確定と損切りの両方をOCO注文で入れて、あとはずっと放置。
OCO注文が入っていれば、勝つか負けるかは分かりませんが、勝つ場合と負ける場合の金額は自分が決めた通りになるため、仕事で相場をあまり見られなくても問題ありません。
なお、すでにポジションを持っている場合には、追加のエントリーをしません。
最大ポジション数を1としたほうが資金効率が良いからだそうです。
有名FXトレーダー(4)鹿内武蔵
FX、投資専用アカウントです。FX攻略.com元副編集長→FXライター。たくさんのプロトレーダーを取材してきました。FX初心者の方、一緒にトレードを勉強していきましょう。
4人目は僭越ながら私自身となります。
常にいくつかのトレード手法を検証していますが、2019年の4月から2020年の1月まで、グルグルトレインという川崎ドルえもんさんが考案したシステムトレードのMT4運用を行っていました。
グルグルトレインは、買いも売りも同時に狭い間隔で仕掛ける攻撃的なリピート系自動売買で、サポートと呼ばれる長期ホールドポジションを相場が動くと予想する方向に立てることで、両建ての片側の含み損を相殺します。
このグルトレをMT4のEA(自動売買プログラム)で運用していました。
通貨ペアの中期的なトレンドを予測し、狭く損切りを入れてグルトレを動かすというスタンスでしたが、7か月間で得た利益は資金に対する6%ほど。
一応プラスでは終えられましたが、もうちょっと手法をブラッシュアップできるなというのが率直な感想です。
この記事のまとめ
- トレード手法に正解はなく、十人十色。慣れてきたら「自分流」のトレード方法を見出そう
- やはりみんな「リスク管理のルール」が徹底している
FXで失敗する人は4人に1人?トレーダーの失敗談と経験から学んだ教訓
この記事では、そんなFX初心者にありがちな感情面での失敗とリスク回避方法について実際の体験談を元に詳しく解説していきます!
目次
FXで100万円以上損失する人はなんと4人に1人!データを元に紹介
FXで失敗する人はどのくらいいるのでしょうか。
「失敗=お金を減らすこと」と考えると、失敗する人の割合はおおよそ40%というデータがあります。
ただ、そのうちの28%は損失額が20万円以内。
「安い」とは言えませんが、「人生を変えてしまうレベルの大失敗」というわけでもなく、「授業料」と割り切れるくらいの金額と言っていいでしょう。
※出所:金融先物取引業協会「100万円を入金してFXを始めたが100万円以上の損失を被ってしまった」というような、預けたお金以上の損失を被る大失敗を経験した人はどのくらいでしょうか。
資料を見てみると、そんな手痛い大失敗を経験している人は約25%、4人に1人だそうです。
40%の人が失敗し、25%の人は大失敗する――。
決して少なくない確率ですよね。
だからこそ「自分だけは大丈夫」なんて思わず、今のうちに先人の失敗から学んでおきましょう。
勉強することで防げる失敗もまた、たくさんあります。
※出所:金融先物取引業協会FX初心者が陥る失敗には「パターン」が存在する
誰しも利益を出したいと思って始めるFXですが、思うように勝てず撤退してしまう人も少なくありません。
とくに「初心者期間」ともいえる最初の1年間をこらえきれずに脱落してしまう人は多いようです。
何が初心者の落とし穴となるのでしょうか。
じつはFXでは初心者が陥る失敗には「パターン」があります。
「FXあるある」とも言える落とし穴です。
初心者に典型的な失敗パターンを学んでおけば、回避しやすくなります。
ここでは典型的な失敗パターンを3種類紹介しましょう。
明確な根拠なしに適当にトレードしてしまう
「昨日は1ドル110円だったのに今日は109円か、安くなってるから買ってみよう」。
こんな「値ごろ感」での売買は失敗のもとでしかありません。
そのまま108円まで下がってしまうことだってありえるのです。
110円で買って108円で決済すると、FXの一般的な取引単位である1万通貨だと2万円の損になってしまいます。
為替レートはスーパーの野菜とは違います。
「昨日より安いから」は買う理由になりません。
安くなっている理由を考えて、買うのは「これ以上は安くならないかな」と推定できる根拠を見つけてからです。
理由や根拠なく売買していると、資金がみるみる減ってしまいます。
根拠のない売買は失敗のもと。
最初は稚拙でも構いませんから、自分なりの「買う理由・売る理由」を考えてから取引を始めましょう。
ポジションを無駄に持ちすぎる
初心者が失敗しやすい「FXあるある」のひとつに「ポジポジ病」があります。
「ポジ」とはポジションの略であり、決済する前の取引がポジションです。
ポジポジ病には2種類あります。
ひとつは、資金に対して不釣り合いな量で発注してしまうケース。
ポジション量が大きいと損失額もそれだけ大きくなり、1度の失敗が致命傷となります。
失敗への直行ルートです。
もうひとつは、ポジション量は適正であっても取引頻度が多すぎるケースです。
とくに初心者は要注意です。
FXに熱中するあまり深夜までチャートを見つめて、チャンスではない場面でも100回、200回と取引を重ね、資金を減らしてしまいやすい傾向があります。
これらはポジポジ病の典型です。
多額のポジションを持っていると平常心を失いやすく、冷静な判断が難しくなりますし、取引頻度が多すぎるのも考えものです。
「無駄なポジション、火事のもと」と心得ておきましょう。
正しいタイミングで損切りができない
FXで必須でありながらも、初心者にとってハードルの高いスキル、それが「損切り」です。
「上がると思って買ったのに下がった」、「下がると思って売ったのに上がった」。
そんなとき、あきらめて決済するのが損切りです。
損切りすれば、損失が発生し口座資金は減少します。
しかしダメージを最小限に抑え、次回以降の挽回を図ることができます。
損切りしなければ、相場が反転して利益になる可能性も残されますが、反対に損失がふくらみ、資金の大半を失ってしまう可能性もあります。
9回勝って9万円の利益となっても、次の取引で損切りができずに損失20万円となったら残るのは損失だけ。
資金が足りなくなりFX会社が強制的に決済する「強制ロスカット」になるほどの損失だと、資金の大半が失われ、復活への道が絶たれてしまいます。
損切りすべきときはキチッと損切りし、利益確定と小さな損切りを何度も繰り返しながらもトータルでは利益を残すのが、FXで資金を増やす唯一の道です。
失敗する人の共通点とは?FXで失敗しないための回避方法を紹介
FXの失敗はどうしたら防げるのでしょうか。
実は解決策のひとつを、皆さんはすでに手に入れています。
それは「どんな失敗をしやすいか」を知ること。
先に挙げた3つの失敗――根拠のない取引、ポジションの取り過ぎ、損切りの遅れ――を頭に入れておき、取引を始める前には「根拠があるか?」、「ポジションを取り過ぎていないか?」と自問し、損切りをすることで失敗を防ぐことができます。
やっぱりFXの知識不足
しかし、それでも皆さんは失敗することがあるでしょう。
「知識不足」が失敗をもたらすこともあるからです。
FXは雰囲気だけでは利益を出せません。
正しい知識が必要です。
「知識」などというとハードルが高そうにかもしれませんが、最初から100%の知識が必要なわけではありません。
億単位の利益を積み上げているようなトレーダーたちも最初は少ない知識から始めて、失敗と成功を繰り返しながら知識を増やし、取引の精度を高めています。
学んでおきたい重要な分野は次の3つです。
少しずつ知識を深め、経験を積んでいくことで、取引の精度を高められるようになっていきます。
自分の感情を上手くコントロールできていない
ところが、いくら知識があってもFXは勝てるとはかぎりません。
FXに限らず投資の失敗を招く最大の要因は「自分自身の感情」だからです。
「損切りは大事だ」、「損切りの徹底を」とは誰もが言うことですし、ここにも書きましたし、あなたもどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。
それでも損切りできないのは、あなたの「メンタル」が邪魔をするから。
損切りすべき場面では、「待っていれば戻るかも」という根拠のない期待を抱いて、損切りの痛みを回避したくなります。
「放っておけば治るかも」と虫歯の治療を放置するのと同じです。
治療すれば多少の痛みは伴いますが歯は残せます。
放置すれば、虫歯が悪化し抜歯することになるかもしれません。
誰だって損切りはしたくありませんし、最初は心が痛みます。
それを乗り越えて、切るべきときに機械的に損切りするようメンタルをコントロールできば、初心者卒業といえるでしょう。
FX初心者が失敗を防ぐために重視するポイント
ここまでに紹介した、失敗を防ぐためのポイントをまとめておきましょう。
「投資の神様」と呼ばれるウォーレン・バフェットは資金を増やすためのルールをこう語っていたそうです。
「第一の原則は損をしないこと。第二の原則は、第一の原則を忘れないこと」
第二の原則を言い換えれば「投資家は、ルールや原則を忘れやすい生き物だ」ということです。
失敗を避けよう、ルールを決めようと思っても、ルールを100%遵守できる人はほぼ皆無でしょう。
甘え、欲、油断、怠けグセ、生活の忙しさ、眠気――あなたの中には、あなたにルールを破らせようとする敵がたくさん潜んでいます。
自分自身に負けず、ルールを守り続けることこそ、FXで利益を出すための最大のポイントです。
FXで失敗したAさん|経験から学んだ教訓とは
ではここで、FXトレーダーのリアルな失敗エピソードも紹介しましょう。
話を聞いたのは、大学生トレーダーのAさん(20歳・男性)。FX歴1年の初心者ということもあり、これまでに数々の失敗を経験しているとか。
そんな彼にとって、今までで一番痛かった失敗は「1回で10万円」の損失になってしまったトレード。
「ドル円のレンジ相場で、売りでエントリーしました。すると急にレンジブレイクしてしまい、1万、2万と含み損がみるみるうちに増えていったんです。
そのころはレンジブレイクしてもすぐに落ち着く相場が多かったので、長期戦も視野に入れ取引しようと思ったのですが、日々増え続ける損失にだんだんメンタルが耐えられなくなって…。ついに損失を確定させました。この一連の取引でマイナス10万円です」
Aさんが考える「損切りが遅れた理由」は、いつか戻ってくるはずだという期待と、「利益を吹き飛ばしてしまう」ことのためらい。
その月はすでに3万円の利益を出していたそうですが、マイナス2万円で損切りをすると利益の大半が吹き飛ぶことになります。そう考えるとなかなか損切りができなかったとか。
この反省を活かして、現在Aさんは損切りルールの遵守を心がけています。
「ドル円の場合、30pips(30銭)変動したら絶対に損切りをすることにしています。含み損は、中長期的な視点で見たら戻ってくることも多いですが、資金にも限界がありますし、マイナスが増え続ける状況にはメンタルが耐えられなくなりますから」
Aさんにとって10万円の損失は非常に痛いものでしたが、その失敗経験がルールの徹底につながったと語ってくれました。
万が一FXで失敗してしまったらどうすればいいの?
今のあなたのようにきちんと調べて、失敗への備えを万全の備えにして始めたつもりでも失敗することはあるかもしれません。
操作をミスした、発注したつもりの注文が通っていなかった、レートを見間違えた、通貨ペアを間違えた、などなど、初心者のうちは考えられないようなミスをしてしまうことがあります。
もし思わぬ損失を出してしまったら――。
そうやって想像し、いざというときの対処を一考しておくこともリスク管理のひとつです。
失敗を「記録」し、再発を防ぐ
大損したあとは心が痛み、FXのことを忘れたくなります。
そんなときは気分転換も大事ですが、記憶が新鮮なうちに、失敗の原因を自己分析し、同じ過ちを繰り返さないよう教訓としましょう。
「損切りが遅れた」だけでなく、「なぜ損切りが遅れたのか」と一歩踏み込んで考えてみましょう。
「心の甘えが原因だったな」ということならば、ポジションを持つと同時に損切り用の逆指値注文を発注することをルールに加えるなど、同じ失敗を防ぐための仕組みまで作るのが理想です。
「失敗は成功のもと」なんて言い古された言葉かもしれません。
でも、失敗には多くの「学び」が隠されているのは事実です。
FX用のノートを作って失敗取引や成功取引をいつでも見返せるようにしておいたり、パソコンのモニターに教訓を書いたふせんを貼っておいたり、取引ルールを声に出して読んでから取引を始めたり…。
先輩トレーダーはさまざまな方法で貴重な経験を将来の利益に変えています。
忘れたい失敗こそ、忘れず記録し、次回への糧としましょう。
復活への「ルートマップ」を描く
FXで大損しやすいのは、負けた直後です。
「今日の損は今日のうちに挽回だ!」なんて考えるのは、非常に危うい兆候です。
大失敗して100万円の資金が60%減ってしまうと、残りは40万円。
もとの100万円に戻すには150%のパフォーマンスが必要になります。
「60%減っただけなのに150%?!」と思うかもしれませんが、元本の減少はそれだけの痛手なのです。
150%を1日で達成するのは到底不可能ですし、「今日中に挽回だ!」なんて考えるのは無謀そのもの。
ところが、大失敗後は冷静さを失っているため、無謀なチャレンジを行なった結果、チャンスを待てずに焦って取引したり、「いつもの2倍の量で取引すれば一挙挽回!」とポジション量を増やしたりと、さらに傷を深めるような行為に及んでしまいます。
損切りしたり、連敗した直後の熱くなりやすい瞬間こそ、冷静にならないといけません。
焦って取り返そうとせず、電卓やエクセルを使って「週に1万円ずつ利益を出せれば、1か月で取り戻せる」など現実的な復活へのルートマップを描いてみましょう。
自分への「ペナルティ」を与える
大失敗のあとには「冷却期間」を設けるのも有効です。
銀行の為替ディーラーは、損失が決められた比率に達すると「ペナルティボックス」に入り、自己取引を一定期間、禁じられます。
これと同じように「大損したら3日間取引禁止」といったように、為替市場から距離を置くルールを作るのです。
大損したあとはメンタルが乱れがちなので取引を休むことで傷口の拡大を防げますし、休んでいる時間を利用して失敗を分析することもできます。
それに大損したということは「今の相場があなたのやり方に合っていない」可能性もあります。
合わない相場で取引するくらいなら「休むも相場」と割り切って、知識の研鑽に励んだほうがいいでしょう。
「資金が1日で20%以上減ったら2日間休む」といったように自分なりのペナルティ・ルールを決めておくといいでしょう。
【でも失敗が怖い人向け】自動売買なら感情に左右されない取引が可能
FXの失敗はルールを守ることで回避できますが、それでも自信がない人や不安な人は、「大失敗を回避するための仕組み」を用意することも考えてみましょう。
ポジションを持ったら自動的に損切りの逆指値注文を発注してくれる機能は、初心者に導入してほしい仕組みのひとつ。
多くのFX会社で、「設定」画面などから利用できます。
ただ、それでもメンタルが邪魔をして、自動発注された注文をキャンセルしてしまったり、損切りの位置を遠くに動かしてしまうリスクはあります。
そこで、さらなる自動化を求めるなら自動売買の導入も視野に入ります。
自動売買なら、あらかじめ決められたルールに従って新規から決済まですべて自動ですから、メンタルの入る余地はほぼありません。
メンタルコントロールが苦手な人には便利な存在となるでしょう。
とはいえ、自動売買任せでは上達しにくいですし、「自動」とはいえプログラムを選ぶのは自分自身。
相場に合わせた調整も必要で、完全に放置できるわけではありません。
「自動売買だから楽して稼げる」なんて安易に考えないことも大切です。
公務員の副業規定にFXは引っかかる?勤務先にバレない住民税の納め方
副業禁止規定が厳しい公務員にとって、FXは副業に該当してしまわないか心配されている方も多いのではないでしょうか。
実はFXをはじめとする投資や資産運用などの「労働を伴わない経済活動」であれば、本業への影響がないため、禁止されていないんですよね。
この記事では、FXがなぜ副業禁止規定に引っ掛からないのか、そしてどのようにすれば勤務先に知られることなくFXができるのかについて解説します!
目次
FXをやっても大丈夫?公務員の副業規定を確認
「うまくいけば副業になるかも」という理由でFXを考えている人は多くいます。
しかし公務員の方々には「はたして公務員がFXをやっても問題ないのだろうか?」という不安があることでしょう。
公務員の副業については、法律に明確な規定があります。
国家公務員は国家公務員法103条と104条、地方公務員は地方公務員法の38条にそれぞれ副業に関する規定があります。
それでは、最初に国家公務員法の条文を見てみましょう。
国家公務員法第103条
同第104条
この条文から読み取れるのは、自ら営利企業を営んだり、経営の中心的な立場を務めてはならないこと、そして営利企業以外の役員など全ての兼業をする場合は上司の許可が必要である、という2点です。
次に、地方公務員の副業に関する条文も見てみます。
地方公務員法第38条
地方公務員の場合も法律は異なりますが、同様の規定になっていることが分かります。
それぞれの条文を読み取る限り、FXを含む「資産運用」については禁じていないことがお分かりいただけると思います。
公務員の副業禁止規定があるのは、公務員は国民全体への奉仕者であるため営利を求める私企業の業務とは相容れず、本業に支障が及ぶほどの負担が生じてはならないという考え方があるからです。
これを逆に考えると、投資や資産運用など「労働を伴わない経済活動」であれば本業への影響がないため、禁止されていないのです。
公務員がFXをやっても問題はない
公務員の副業禁止規定に抵触する副業とは、主に以下のようなものが該当します。
ここに含まれていない代表的な副業が、投資や資産運用といった不労所得に近いものです。
たとえば、先祖代々の不動産がありアパートや駐車場の経営をしているケース。
これも労働を伴わないため、副業禁止の規定には該当しません。
ただし不動産経営は一定以上の規模(5棟10室以上)になると副業と見なされてしまうため注意が必要ですが、FXの場合は運用規模がいくらになっても副業の禁止規定に抵触することはありません。
為替に関係する仕事をしている人は禁止
公務員がFXを始めても問題がないことはお分かりいただけたと思いますが、それでは民間企業なら誰でも無条件にFXを始められるかというと、実はそうではありません。
金融商品取引法の規定により、証券会社、銀行、生命保険、損害保険などの金融業界に従事している人は為替に関係する仕事をしていると見なされるため、FX投資が禁じられています。
金融商品取引法にこのような禁止規定があるのは、金融関係の従事者にはインサイダー取引の懸念があるからです。
業務上知りえた情報をもとにトレードをすることで得られる利益は不公正な利益と考えられているため、こういった業界の人は個人的な名義であってもFXを始めることができません。
公務員の投資としてFXが向いている3つの理由
公務員の方々にとって、FXが「労働を伴う副業」とは見なされない、つまりFXを始めても問題はないことをお伝えした上で、ここではFXが公務員の方々にとって適した投資であることと、3つの理由を解説します。
- 勤務先が副業を禁止していてもFXは投資なので副業にはあたらない
- 少額から始められるのでハードルが低い
- レバレッジを活用すると少額でも高い利益を狙うことができる
(1)についてはすでに解説したので、ここでは(2)と(3)について解説していきましょう。
少額から始めることができる
少額から始められるのは、FXのメリットのひとつ。
世界の基軸通貨、米ドルの場合でも約5円から投資が可能です。
なぜ5円から始められるかについては「レバレッジ」の仕組みを知る必要があるので、後ほど詳しく解説します。
さすがに5円ではリターンも少なくなってしまうので、現実的には1万円から10万円程度が最低投資金額になりますが、それでも「想像していたよりもずっと少額だ」と感じる人が多いのではないでしょうか。
FXとよく比較される株では、本格的な投資をしようとすると数十万円程度が必要。
株と比較するとFXの参入ハードルがとても低いことがお分かりいただけると思います。
レバレッジをかけることで少額からでも利益を狙うことができる
なぜFXは約5円という少額から始めることができるのか?それは、FXにレバレッジの仕組みがあるからです。
レバレッジとは、直訳すると「てこの原理」に登場する「てこ」のことです。
「てこの原理」を活用すると小さな力で大きなもの、重いものを動かすことができますよね。
それと同じように、レバレッジを活用すると少額の資金で大きな金額の取引が可能になります。
具体的な例で解説しましょう。
ここでは分かりやすいように、1ドル=100円の想定で、1,000ドルの投資をする場合の必要証拠金を計算します。
本来であれば1,000ドルの投資には「100円×1,000ドル=10万円」の資金が必要ですよね。
しかし日本国内のFXは最大25倍までのレバレッジを利用できるため、その25分の1にあたる証拠金があれば投資可能。
つまり、10万円に対して25分の1にあたる4,000円があれば良いということです。
先ほど「最低では5円から」と述べたのは、2020年2月時点のドル円は110円前後ですので、仮に1ドルの投資をするのであれば、その25分の1である4.4円程度、四捨五入して5円で投資ができるという意味です。
このようにレバレッジは少額投資から始めたい初心者や、投資効率を高めたい投資家にとって非常に便利な仕組みですが、その一方で「たった4,000円」のつもりでも「実は1,000ドル(10万円分)」の投資をしている事実に対して感覚が希薄になりがちです。
目一杯までレバレッジをかけたトレードは、相場が思惑と反対の方向に進んでしまった時に損失が大きくなり、最悪の場合はロスカットといって強制的に損失を確定されてしまうリスクが大きくなります。
投資効率を高められるということは、損失が大きくなるリスクも高くなることを忘れないでください。
安定思考の方にこそ知ってほしいFXを始める上での注意点
FXを始める目的は、「利益を得ること」でしょう。
しかし、利益を得る人がいる一方で同じだけ損をしている人がいるのも事実です。
自分の予想通りに相場が動けば利益を獲得できますが、その逆が起きる可能性も十分にあります。
FXを始めるにあたり「うまくいけば副業になるかも」と考えている人は多いと思いますが、失敗すれば副業どころか、資産を失うという事実を知っておきましょう。
しかしながら、FXは「上がるか下がるか」の二択を丁半ばくちのように賭けるギャンブルではありません。
FXは投資なので、相場を分析して先を読む手法や、リスクを軽減する手法などもあります。
FXできちんと収益をあげる為には何をすればいいの?
FXがギャンブルではなく、投資。
つまり、他の投資と同じように「勉強をすること(分析力を磨くこと)」で相場展開を読めるようになりますし、利益を上げられる確率も高くなっていきます。
FXでは2つの分析力が勝敗を分けます。
1つは「テクニカル分析」で、もう1つは「ファンダメンタルズ分析」です。
それぞれどんな分析なのかを簡単に解説していきましょう。
テクニカル分析
別名、チャート分析ともいいます。
ローソク足の形や並び方、過去の高値や安値、トレンドラインなどを見ながら今後の値動きを予測します。
判断材料となる「テクニカル指標」もたくさんあり、移動平均線やボリンジャーバンド、一目均衡表、RSIなどさまざまな指標が考案、実用化されているので、これらを駆使して相場の方向性や温度感(売られすぎ、買われすぎなど)、チャンスが多い売買タイミングなどを分析します。
FX会社に口座を開設すると、管理画面でこれらのチャートを利用することができるので、投資家の中にはチャートの機能でFX会社を選ぶ人もいます。
テクニカル分析がFX投資に有効なのは、多くの市場参加者が同じチャートを見ているため、そこから生まれる「多数決」に参加できることです。
相場の方向性は多数決で決まるので、それがどちらに向いているのかを知るには、テクニカル分析が欠かせません。
ファンダメンタルズ分析
その通貨を発行、流通している国の政治や経済の状況、さらにその延長線上にある政策金利や経済指標、地政学リスク(戦争、天災など)によって通貨レートの変動を分析する手法です。
これらはチャートの外側で起きていることなので、テクニカル分析とは異なる手法として用いられています。
特に、ほぼ毎月第1金曜日に発表されるアメリカの雇用統計はとても注目度が高い経済指標で、雇用統計が発表されたことによって相場が大きく動くことがありますが、これは典型的なファンダメンタルズ相場です。
勤め先にFXをしていることは発覚するの?
FXは投資なので副業にはあたらないとはいえ、勤め先にFX投資をしていることが知られると困る、何となく避けたいとお考えの方は多いのではないでしょうか。
前提条件として、FXをしていること自体が処分の対象になることはまずないでしょう。
しかし、「何となく勤め先には知られたくない」のであれば、注意しなければならないのは、「確定申告」と「住民税」です。
確定申告をする際に注意をしないと勤め先にFXで利益を上げていることが知られる可能性があるので、その仕組みと対策について解説します。
勤め先に知られずにFXができる住民税の支払い方を解説!
FXでの年間利益が20万円以下であれば、納税義務がないため、確定申告も不要です。
しかし、年間20万円以上の利益が発生した人には、その利益に対する納税義務があります。
もちろんそれと同時に、確定申告をする必要があります。
公務員は副業が禁止されているため、確定申告を毎年行っているという方は少ないでしょう。
そのため確定申告は縁遠いものだと思われるかもしれませんが、確定申告をして納税をしなければ脱税に問われる恐れがあります。
確定申告自体はそれほど難しいものではありませんが、注意が必要なのは住民税の納税方法です。
住民税には「特別徴収」と「普通徴収」という2つの納税方法があります。
給与所得者は特別徴収(天引き)で納税する仕組みになっていますが、自営業やフリーランスの人など給与所得者ではない人は普通徴収によって自分で住民税を納付します。
確定申告をしてFXの利益額が確定した上で、住民税が特別徴収のままだと、勤め先で所得額とそれに対する住民税額に差があることが分かるので、その差額分だけ「何か別の収入がある」としてFX投資が発覚するというわけです。
これを防ぐには、確定申告の際に住民税の納税方法を特別徴収ではなく普通徴収にすればOK。
公務員や会社員など給与所得者であっても、先述のように年間20万円を超える収入が発生すると確定申告の義務があります。
毎年2月から3月が前年の確定申告をする時期なので、申告書を提出する際に普通徴収を選択します。
申告書には以下のように、住民税の納税方法を選択できる欄があります。
引用:申告書A【令和元年分以降用】(PDF/1,234KB)
「給料から天引き」となっているのは特別徴収なので、下段の「自分で納付」に丸印を入れて普通徴収を選択します。
こうすることで、勤め先に住民税額の変化(他に収入があること)を知られることがなくなります。
FXで増えた税金は納税しなかったらバレる?勤務先に伝わる経路を伝授!
FXにかかる税金とは?
FXで利益が上がった場合、一定の条件を満たすとその利益が課税対象の所得として見なされます。
その場合、確定申告の義務があり、納税の義務もあります。FXにかかる税金についての概要をまとめると、以下のようになります。
【基本】決済して利益確定をした時点で所得に換算される
含み益が出ているポジションを決済することを利益確定や利食いといいます。
決済をもって投資家にはFXの利益が入るわけですが、税務上も決済をもって利益確定となり、その利益が一定の条件を満たした場合に課税所得となります。
【サラリーマンの場合】20万円以上の利益で課税対象になる
会社や団体などに勤務する給与所得者の方々で、年収2,000万円以下の場合はFXの年間利益が20万円を超えたら課税対象となります。
この20万円にはFXだけでなく他の投資や雑収入なども含まれるのでそれらの合計が20万円を超えたら課税対象になるとお考えください。
【自営業者や学生の場合】年間38万円以上の利益で課税対象になる
自営業者やフリーランス、無職、学生といった方々、つまりサラリーマンなど給与所得者ではない方々は、FXの利益が年間38万円を超えた時点で課税対象となります。
こうした方々には38万円の基礎控除があるのでFX収入についても38万円以下は無税です。
つまり、課税されるのは38万円を超えた分です。なお、無職というカテゴリーには、専業主婦(主夫)なども含まれます。
スワップポイントの取り扱いはFX会社の対応によって異なる
高金利通貨などの買いポジションを保有していると付与されるスワップポイントには、2通りの取り扱いがあります。
1つは毎日付与される場合で、もう1つは決済時にまとめて付与される場合です。
毎日付与されていつでも振替が可能な状態になっている場合はすでに所得となっているため、利益の一部として計上する必要があります。
決済時にスワップポイントもまとめて付与される場合は、そのポジションを決済しない限りは利益として確定しないため、課税対象にはなりません。
申告しないと税務署にバレる?
確定申告は「自ら税務署に所得を申告する」手続きなので、何もしなければ所得の存在がバレることもなく、納税しなくても良いのでは?と考える人もいるかもしれません。
しかし、残念ながらそれは不可能です。
というのも、2009年の所得税法改正によってFX会社には顧客のFX取引に関する支払調書の提出が義務付けられているから。
つまり自分が何も申告しなくても、税務署はFX会社の支払調書によって「利益があったこと」を把握できるのです。
支払調書には取引損益とスワップ損益が記載されるため、損益がプラスで一定の金額を上回っている場合は、納税義務があることを税務署が把握します。
つまり「税金を納めたくないから申告しない」という考えは通用しません。
自営業者やフリーランスの場合は確定申告をしている方が多いので、うっかりミスによる申告漏れの可能性は低いでしょう。
それに対してサラリーマンなど給与所得者の方々は確定申告の必要がないことも多く、FXの利益だけのために申告することを面倒に思ってしまったり、うっかり忘れてしまう可能性があるので、ご注意ください。
納税したら勤務先にバレる?
そもそもFXは資産運用であり副業にはあたらないので、気に病む必要はないのですが、納税したことが勤務先に知られる可能性はあります。
しかし、以下の理由で、知られることはありません。
- FX会社に口座を開設する際、勤務先まで電話や郵便物がいくことはない
- 口座開設時に入力するマイナンバーから勤務先に発覚することはない
2つとも不安に感じる人が多いのですが、この2つが原因で勤務先にFX投資のことが発覚することは、基本的にないと言っていいでしょう。
副収入の存在が勤務先に伝わる原因として最も多いのは、税金です。
税金の中でも「住民税」によって、勤務先に伝わります。
その理由は、住民税の課税額。ここから詳しく解説していきます。
なぜ税金でわかるのか?
会社員など給与所得がある人の場合、FXで年間20万円以上の利益が出ると確定申告と納税の義務があります。
為替差益と利益確定したスワップポイントの合計が年間20万円を超えたら、納税義務が生じると認識しておいてください。
通常、会社員など給与所得者は勤務先からの給料が唯一の収入であるため、前年所得から算出される住民税額も会社が把握する金額と合致するはずです。
しかし、FXの収入を申告することで年収額が変わると、会社に通知された住民税額も変動します。
会社から支払っている給料から算出された住民税額よりも多いとなると、「何か他に収入がある」ことがわかるわけです。
勤め先への通知は、税務署から勤務先に送られてくる納税通知書によって行われます。
納税通知書とは「地方税の税額と納付時期を通知する書面」で、会社の経理部門はこの通知によって給料から住民税を天引きする仕組みになっています。
この納税通知書には「〇月分は□□円」といったように月ごとの控除すべき住民税額が詳細に記載されているため、社員の副収入がどれだけあるのかがわかるのです。
FXは副業にはあたらないので気を病む必要はなし
すでに触れているとおり、基本的にFXは副業にはあたりません。
FXは株や仮想通貨、不動産投資などと同様、資産運用のひとつです。
副業というのは、本来の勤務先以外で「働いて報酬を得る」こと。労働を伴わないFXは、副業には該当しません。
そのため会社に知られたとしても基本的には問題なく、バレることを必要以上に心配する必要はないと言えるでしょう。
ただし、FXをしていることで本業に悪影響を及ぼすようなことがあれば問題になるでしょうから、その点は注意しましょう。
業務時間内にチャートを見たりトレードしたりするのは当然NGでしょうし、本業の業績が落ちているときにFXの利益が上がったりしていれば、白い目で見られるかもしれません。
あくまでも本業に全力投球したうえで、すき間時間などにFXに取り組む姿勢が大切です。
会社にバレないようにするにはどうしたらいい?
いくらFXが副業にあたらないとはいえ、余計な詮索などはされたくないでしょうし「何となくFXのことは会社に知られたくない」と思う人も多いでしょう。
実は、住民税の税額が変動しても会社に知られるのを回避できる方法があります。
そのための基本的な考え方は、「会社を通さないこと」。
会社に届いた納税通知書から副収入が伝わってしまうのであれば、この納税通知書が会社に届かないようにすればいいのです。
それでは、そのための具体的な方法について解説しましょう。
住民税の支払い方法を普通徴収にする
納税通知書が会社に行かないようにするためには、住民税の納税方法について知っておくべきことがあります。
それは「特別徴収」と「普通徴収」という、2つの納税方法。
まず、特別徴収とは給与所得者の方に原則として適用されている納税方法です。
先ほど会社員は勤務先に納税通知書が届き、その金額が給料から天引きされていると解説しましたが、これが特別徴収です。
本来であれば税金は納税者自身が納めるものですが、勤務先からの給料天引きにするという、ある意味特殊な形の納税になるため「特別徴収」と呼ばれています。
「特別」という名称になっているため一部の人だけのものだと感じてしまいますが、会社員は基本的にこの方式なので、特別徴収の人は相当に多いと言えます。
もう一方の普通徴収は、区市町村から届く納税通知書を用いて納税者が自ら納付する方法。
自営業者やフリーランスの方々は給与所得者ではないため、通常は普通徴収になっています。
「会社員=特別徴収、自営業者=普通徴収」という形に見える両者ですが、実は給与所得者でも、普通徴収に切り替えることができます。
FXで得た収入については普通徴収に切り替えておけば自分で納付する形になるため、勤務先に納税通知書が届くことがなく、「何らかの副収入」があることがわからないように処理できるということです。
FXで得た収益分の住民税を普通徴収に変更する方法
それでは、FXで得た収入を普通徴収に切り替えるには、確定申告時に申請する必要があります。
以下は、確定申告書の見本です。注目していただきたいのは、矢印が指している赤い囲みの部分です。
この欄で、住民税の納付方法を選択することができます。この見本は申告書の全体なので、該当の欄を拡大してみましょう。
「給与から差引き」と書かれているのは、特別徴収のこと。
そして下にある「自分で納付」が、普通徴収です。FXの収入が年間20万円以上になり、普通徴収に切り替えたいときは赤い囲みのところに丸印を入れます。
これで会社に納税通知書がいくことはなくなり、自分で住民税を納付できるようになるため、住民税の税額が違っていることを勤務先に知られなくなります。
普通徴収にした場合、どうやって住民税を払えばいいの?
住民税の納付方法を普通徴収にすると、納税通知書が勤務先ではなく自宅に届くようになります。
それと同時に、納付書も届きます。
確定申告をすると、おおむね6月中旬頃に区市町村から届くので、その時期になったら「税金関連の通知が届く」ことを頭の片隅に置いておいてください。
なお、納付書は以下のような形式のものが届きます。こちらは宮崎市のサンプルですが、どの自治体であってもおおむね形式は同じです。
クレジットカードや携帯料金、通信販売の支払いなどでこれと似た支払い用紙を使ったことがある人は多いと思いますが、納付方法はそれらと同じで、以下のようにさまざまな支払い方法に対応しています。
- 金融機関の窓口
- コンビニエンスストア
- 銀行振込、預金口座からの引き落とし
- 電子マネー、クレジットカード
なお、クレジットカードによる納付をすると決済額に応じてポイントを貯めることができることもできます。
普通徴収にすることのデメリット2つ
勤務先に知られないようにするために有効な普通徴収ですが、デメリットもあります。ここでは住民税の普通徴収に付きまとうデメリットを2つ解説します。
年間4回自分で支払いをする手間がかかる
住民税は、年4回に分けて納付する仕組みになっています。
第1期から第4期まで設定されており、それぞれ第1期は6月30日、第2期は8月31日、第3期は10月31日、そして第4期は12月28日です。
1年分の住民税を、4回にわたって自分で納付する必要があります。
また、年4回の納付ということは住民税の年額を4で割った金額を毎回支払うことになります。
毎月の給料から天引きされている金額(年額を12分割した金額)と比べると3回分をまとめて納付することになるため、負担が大きく感じられるかもしれません。
滞納するリスクがある
普通徴収による納付には、うっかり滞納してしまうリスクもあります。
自営業者のは日常的に支払い業務に慣れていることもあり、その流れで納税も滞りなくこなせる可能性が高いですが、給与所得者は要注意です。
勤務先に知られないように住民税を普通徴収にした人は、「自分で税金を納める」ことに慣れていないでしょう。
しかも毎月ではなく3か月に1回のことなので失念してしまう可能性がありますし、たまたまその時期に忙しくて納付する時間が取れなかった、ということも考えられます。
さらに、納付書をどこかに紛失してしまい、納付すること自体を忘れてしまうかもしれません。
こうしたうっかりミスを防ぐには、銀行の預金口座から自動引き落としを設定しておくとよいでしょう。
なお、住民税の納付を忘れてしまうと、完納するまでの日数分だけ延滞金を課されます。
せっかくFXで得た利益を延滞金で減らしてしまうことがないよう、注意しましょう。
利益の一部を経費として申請すれば税金を軽減できる
「FXの収入が年間20万円を超えたら住民税が課税される」というのは、つまり「20万円を超えなければ課税されない」ことになります。
税金に関する話題などでたびたび登場する、「経費」という言葉を聞いたことはないでしょうか。
税金対策として領収書を必ずもらうようにしている人がいますが、こうした人たちが領収書を求めるのは、経費を計上して節税するためです。
売上から必要経費を差し引いた金額が所得となり、その所得が課税対象額となるため、経費が多くかかったのであれば税金を少なくすることができるわけです。
これと全く同じことを、FXにも応用できます。つまり、FXの利益を得るために必要とした経費を計上することで、FXによる所得額を減らすという考え方です。
仮にFXによる収入が年間20万円を超えていても、経費を計上することで所得額を20万円以下にできれば課税対象から外れます。
結果、節税になりますし、勤務先へ知られないために納税方法を切り替えるといった手間もなくなるということ。
それでは、どんな費用がFXの経費として認められる可能性があるのでしょうか。主な項目は、以下の通りです。
通信費
FXのトレードにはパソコンやスマホが必要です。これらの端末をインターネットに接続するためのプロバイダー料金などは、FXの経費として計上することができます。
パソコンやモニター購入費
FX専用のトレードマシンとしてパソコンとモニターを用意している場合であれば、FXの経費とすることができます。
ただし、他の用途と兼用している方が大半だと思いますので、その場合は難しいでしょう。
書籍、新聞など
FXの知識を吸収するために要した書籍の購入代や新聞料金なども経費となります。
紙媒体だけではなく、会員向けニュースサイトなどの購読料も対象になります。
セミナー費用
FXの勉強をするために有料セミナーなどに参加した場合は、その費用もFXの経費になります。
交通費
FXのセミナーに参加するために要した交通費も、FXの経費となります。
機会は少ないかもしれませんが、個別にFX投資家や専門家に会いに行ったことがある場合は、その際の交通費も経費となります。
宿泊費、飲食代
セミナー会場が遠方で宿泊を伴った場合は、それもFXの経費とすることができます。
また、セミナーの懇親会などで飲食代を負担した場合は、それも経費として計上が可能です。
これらの他にも、FXで利益を得るために要した費用であると考えられるものは経費として計上し、認められれば売上(FX収入)から差し引くことができます。
こうした費用を経費にする場合は証拠が必要なので、証明するための領収書などは必ず保管しておきましょう。
確定申告の際には「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」という書類の「必要経費等」の欄に記入し、提出します。
確定申告時に領収書は不要なのですが、「領収書を保管しなくてもいい」わけではなく、万が一調査があった場合に証明するための資料となります。
申告時の添付は不要であるものの重要な資料であることに変わりはありません。
申告に関連する資料は最長で5年間は記録保存する義務があるため、領収書も最低5年間は保管するようにしてください。
FXとは?をわかりやすく|投資初心者が知っておいた方がいい基礎知識
FXとは?わかりやすく解説
FXとは、「Foreign Exchange」の略で、正式名称は外国為替証拠金取引といいます。
FXを一言で表すと、異なる通貨の売買のことで、円はもちろんのこと、ドルやユーロ、ポンドなどの通貨そのものを買ったり売ったりする取引です。
FXは2つの通貨の取引が基本です。
日本円で米ドルを買ったとすると「ドル買い」と「円売り」ということ。他にも、ユーロでイギリスのポンドを買ったり(ユーロを売る)、米ドルでオーストラリアのドルを買う(米ドルを売る)などのように、日本円以外にもさまざまな通貨の売買が行われます。
日々テレビのニュースで「今日の東京相場は、1ドルあたり120円10銭で取引されています」などとアナウンスされますが、これは通貨の価値のことです。日本円と米ドルを交換するときの「交換レート」とも言います。
通貨の価値(レート)は常に変動していて、FXではこのレートが変動する動きを利用して利益を出します。
どのように利益を出すのか、わかりやすくFXの売買の例を挙げて見ていきましょう。
例えば、1ドル=100円のときにドルを買い1ヶ月後に1ドル=120円になったとすれば、「20円の利益」になります。もし仮に100万円分のドル(1万ドル)を買っていたとすれば、利益は「20万円」です。
一方で、10万円分のドル(1,000ドル)しか買っていなければ、利益は「2万円」です。
このようにドルが上昇した場合、多くのドルを買えば買うほど利益が出ます。
どのような流れでFXは取引されるの?
FXは、まずFX取引を扱っている会社でFX専用の口座を開設するところから始まります。そして開設した口座に入金し、入金した額での取引が可能になります。
FXの3大メリット
ここではFXの魅力を3つに凝縮してご紹介します。
- 少ない資金で大きな投資ができる
- FXは不況でも利益が出せる
- スワップポイントが毎日たまっていく
1.少ない資金で大きな投資ができる
1つ目のFXの魅力は少ない資金で大きな投資ができることです。
投資は、より大きな利益を出すためには多くの資金が必要になりますよね。
しかし、手元に大金がなくてもFXではレバレッジがかけられるため「手元の資金以上のお金」で投資をすることが可能です。
レバレッジとは
どういうことかというと、手元に10万円の資金があると仮定します。このとき、レバレッジを10倍かけると、資金10万円×レバレッジ10倍の計算で、100万円分のFX取引ができるように(米ドルなら、10万円で1万米ドルを買える)ようになります。
このとき、為替レートで米ドルが1円上昇したとすると、その価値は101万円に上昇。
10倍のレバレッジをかけたことで、わずか1%の値動きで10%の利益を得ることができるということです。
そしてこのとき注意しなければならないのは、利益が10倍になる反面、「損失も10倍になる可能性がある」ということです。レバレッジのリスクについては後ほど詳しく解説しますが、まずはレバレッジが「諸刃の剣」であることを覚えておきましょう。
現在、国内のFX会社のレバレッジは最大25倍までとなっています。
レバレッジをかけることで少額でも大きな投資をすることができ、結果として大きな利益を狙うことができるのです。
レバレッジについては別の記事でも解説しているので、基礎知識を網羅するのなら、以下の記事もぜひご覧ください。
⇒レバレッジとは|かけ方を間違えると失敗するリスク?FX初心者は5倍まで
2.FXは不況でも利益が出せる
「投資で利益を出せるのは景気が好調なときだけ」と思っている人は多いのではないでしょうか。
確かに「買った後に相場が値上がりしたら売る」という手法の投資は、好景気でなければ利益が出せません。
しかしFXは2国間の通貨の交換価値の変動を利用する取引であるため、「相場が下落していても利益を出せる」という特徴があります。円安や円高、不況といったどんな相場においても、通貨の価値に変動があれば利益を狙えるのです。
その理由は、FXは外貨を「買う」という取引からだけでなく、外貨を「売って後で買い戻す」という取引が可能だからです。
どういうことかというと、1ドル=101円のときに現実には保有していないドルを売り、1ドル=100円になった時点で、ドルを買い戻すことで1円の利益を得られます。
慣れないうちは「実際にドルを持っていないのに売れる」ということが不思議に感じるかもしれませんが、これぞFXならではの特徴。
売り買いどちらからでもエントリーできるので、どんなに景気が悪く株式市場が低迷していても、FXは利益を出すことが可能ということを覚えておいてください。
3.スワップポイントが毎日たまっていく
FXでは通貨を売買して利益を出すこと以外に、「外貨を買ってもっているだけ」で資金を増やすことができます。「スワップポイント」という仕組みがあるからです。
通貨にはそれぞれの国が設定した政策金利が存在します。例えば日本の場合、政策金利は年-0.1%でマイナス金利となっています。しかし、高金利通貨として有名なトルコリラの場合、年16.5%(2019年10月現在)です。
トルコリラのような高金利通貨を買って日本円のような低金利通貨を売るという取引を行った場合、2国間の政策金利の差額分を利益として受け取ることができるという仕組みです。
スワップポイントは高金利通貨を買い、持ち続けることで毎日付与されます。
では、実際にFXではどのくらいの金額がスワップポイントとして利益になるのでしょうか?
どのくらいスワップポイントがつくの?
あくまでも試算ですが、一般的な預金、外貨預金、FXという3通りの方法で100万円を運用した場合、1年後にいくらになっているのか見ていきましょう。(米ドルで計算・為替差損益がないと仮定した場合)
一般的な預金 | 外貨預金 | FX |
---|---|---|
約1,000,010円 | 約1,002,000円 | 約1,026,280円 |
一般的な預金の場合、金利はたったの年0.001%しかつきません。日本で100万円を預金したとしても、1年後の金額はほぼ変わらないでしょう。
外貨預金の場合の金利は、0.2%ですが、大きな利益とはいえません。
最後にFXの場合です。
最後にFXの場合です。 2019年9月現在のアメリカ政策金利は2.00%。1万通貨(1万ドル)で計算をすると1日あたり60円前後が付与されることになり、年間で21,900円もプラスになります。
ただし、これはあくまでも為替差益がないと仮定した場合。相場の値動きによってはスワップポイント以上の損失が出ることもあるので注意が必要です。
また、スワップポイントの値はFX会社によって異なります。スワップポイント狙いで取引したい方は、口座開設するFX会社が高スワップポイントを提供しているかどうかをチェックしましょう。
スワップポイントについてさらに知りたい方は以下の記事をご覧ください。
⇒スワップポイントとは?スワップ狙いで利益を出す仕組みを解説!
スワップポイントで通貨を比較したいという方は以下の記事をご覧ください。
⇒FXのスワップポイントを比較!
FXのデメリットとリスク
FXは投資である以上、当然リスクも存在します。
特に、FXはレバレッジという仕組みで資産以上の金額を投資できるため、損失のリスクもより大きくなる可能性があります。
100万円の資金を投入しても、うまくいかなければ10万円や20万円損をすることもありますし、最悪の場合は100万円がすべてなくなってしまう場合もあります。
一般的にレバレッジとリスクは正比例の関係にあるので、レバレッジをかければかけるほどリスクは大きくなります。
リスクはレバレッジ5倍よりも10倍、10倍よりも15倍のほうが当然大きくなります。レバレッジを25倍などと高く設定しすぎて取引をすると、資金の維持率がギリギリになってしまいます。
高いレバレッジで取引をしていると、少しでも損失の方向に動いただけで強制ロスカットされてしまい、取引ができなくなるというケースもあります。
強制ロスカットとは
含み損が拡大し、口座に入金している金額(証拠金額)の一定ラインを下回ると、FX会社が強制的に損失を確定し決済すること
強制ロスカットを簡単に説明すると、急激な為替の変動でトレーダーが膨大な損失を被ってしまわないための装置のようなものです。
つまり、資金10万円でトレードしているのであれば、10万円以上の損失を出してしまう前に強制的に損失を確定させてしまうわけです。
値動きがあまりにも急激な場合、ロスカットが間に合わない(=証拠金以上の損失が発生する)可能性があるのも事実ですが、基本的にロスカットは「証拠金を上回る損失」という最悪のケースを避ける装置と考えていいでしょう。
ただし、ロスカットにあえば当然ながら投入資金を失い、マーケットから退場せざるを得ません。そうならないようにリスク管理することが大切です。
強制ロスカットの対処方法は以下の記事でより詳しく解説しています。
⇒FXのロスカット(強制決済)とは?初心者でも大損しない2つの方法
他にも、FXにはさまざまなリスクが存在します。FXはリスクを事前に知ることで失敗する可能性を低く抑えることができます。リスクについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
⇒大損しないために知るFXの9つのリスクと回避法
FXって難しい?50万人を惹きつける4つの理由
「FXの詳しいことはわかったけど、やっぱり投資って難しそう…」「忙しくておろそかになってしまいそう」というようにまだFXに対してハードルを感じている方も多いと思います。
実は日本におけるFX市場は拡大しており、2019年の4~6月における取引実績口座数は79万2,543にも上ります(金融先物取引業協会の資料より)。
FXはさまざまなユーザーに向いている投資であることが、利用者が増加している一因とも言えるでしょう。
人を惹き付ける4つの理由
- (1)ライフスタイルに合わせて取引できる
- (2)スマホアプリで取引可能
- (3)株と比べて選択肢が狭い
- (4)少額で始められる
1.ライフスタイルに合わせて取引できる
株の取引時間が平日9:00~15:00(昼11:30〜12:30をのぞく)であるのに対し、FXは24時間取引可能なのでライフスタイルに合わせて取引できます。
FXのマーケットがにぎわうのは日本時間の夜22:00~2:00。この時間帯はニューヨーク市場が開いていることもあり、大口のトレーダーが売買するためチャートの動きも活発になります。
つまり、日中に仕事をしている人が帰宅し、就寝するまでの時間帯に大きく利益を出すチャンスが巡ってくるということ。
また、学生や主婦などの属性に関わらずそれぞれの方に合った時間帯や期間で自由に取引をすることができます。
以下の記事でFXのトレードスタイルを紹介していますので、参考にしてみてください。
⇒FXのトレードスタイル4つの特徴と自分に合った選び方とは
2.スマホアプリで取引可能
FX取引はパソコンに張り付いていなきゃできないと思っていませんか?FXは、パソコンだけではなくスマホやタブレット端末でも取引が可能です。
ワンタッチで注文できる仕様や、パソコンに引けをとらないチャート機能が付いており、経済ニュース速報なども受けとれ、いつでもどこでもトレードすることができるのがスマホ取引の魅力です。
スマホで取引することができれば、通勤時間やお昼休みなどの手の空いている時間はいつでも取引やチャートの確認をすることができます。
各FX会社はスマホアプリの開発に力を入れているため、PCに劣らない使い勝手の良いアプリを利用することができます。
すでにPCよりもスマホが主流
2011~2012年ごろまではPCが圧倒的に多数派でしたが、年々PCでのトレード率は下がり、使用するツールが「スマホのみ」という人が増えています。
(外為どっとコム総合研究所『外為白書2018-19』より)外為どっとコムのアンケート調査では、2018年に両者の比率が逆転。2019年にはその差がさらに拡大しました。
「スマホを使ってすき間時間にFX」。そんなスタイルも日常的になっています。
スマホアプリについては以下の記事で詳しく解説しています。
⇒FXアプリの選び方|使いやすいスマホアプリはコレ
3.株と比べて選択肢が狭い
FXは株のように銘柄選定に時間をかけることがない分、取引をスタートしやすいと言えます。
2つの投資の大きな相違点は投資対象の数にあります。
FX | 株 | |
---|---|---|
投資対象の数 | 約20 | 約2000 |
FXで取引できる通貨ペアは20ほどしかなく限られているのに対して、株はその投資対象の数が膨大です。東証一部だけでも2,000以上の銘柄が存在します。
かなりの数の投資対象の中から、自分に合った銘柄などを分析し、スクリーニングして探し出すことは大変な労力を要します。
一方で、FXは銘柄が膨大でなく、多くの人がメジャーなドル円の取引をします。
しかし、もちろん株の方が難しくなさそうと感じる人もいるので、まずは株とFXの違いを詳しく調べてみることが大切です。
⇒「FX」と「株式投資」の違いとは|投資初心者はどっちが向いている?
4.少額で始められる
「FXは投資なので、始めるにはお金がかかりそう」と初心者の方は思うかもしれませんが、FXの場合、レバレッジをかけられるため数千円からの少額取引が可能です。
一方、株の場合は、レバレッジをかけることができないため、現物を買うのに必要な資金を用意しなければいけません。
例えば、トヨタの株価は約7,000円で取引単位が100株なので、70万円の資金が必要。
少額から買える銘柄でも5万円前後の資金が必要なケースがほとんどです。
FXは「少額の資金しかなくても投資を始められる」という点で、幅広いユーザーに適しているといえます。
●TOPICS
トレーダーの4割近くが「資金10万円未満」
実際にトレーダーたちはどのくらいの保証金でFXをやっているのか。これについては非常に興味深いデータがあります。
(外為どっとコム総合研究所『外為白書2018-19』より)外為どっとコムが8,123人に実施したアンケートによると、約4割が「10万円未満」と回答。その次に多かった回答も「10~30万円」です。
FXは「資産家が巨額で運用している」ようなイメージを持たれがちですが、実はそんなトレーダーより一般庶民の方が圧倒的に多いと言えます。
「10万円未満」という回答は、近年の推移を見ても増加傾向。初心者への門戸が広がり、身近になってきていることがわかります。
取引するために最低限知っておいた方がいい知識
FXの取引にも手数料(スプレッド)がかかる
FXの取引には売買手数料はかかりませんが、代わりにスプレッドが実質の手数料となります。
FXでのレートは「ドル円 100.00円 99.997円」という形で2つのレートが表示されます。
それぞれ前者を買値(かいね)、後者を売値(うりね)と呼びます。これは、ドル円を買うときは「100.00円」で、売るときは「99.997円」で売ることができるということです。
スプレッドとは買値と売値の差であり、上記の場合0.003円(0.3銭)がスプレッドとなります。
つまり、ドル円を買って(100.00円)レートが変わらないうちにすぐに売ると(99.997円)0.3銭分損をすることになります。これがFXのコストです。
スプレッドの値は為替の急激な値動きによって変動することがあり、どの程度変動するかについてもFX会社によって異なります。
コストを可能な限り抑えたいという人は、スプレッドの狭さをチェックしておくといいでしょう。
ただ、スプレッドというコストそのものは、外貨預金の手数料と比較して低めなのも事実。スキャルピング(超短期で売買を繰り返すトレード手法)をするのでなければ、過剰に気にする必要もないでしょう。
⇒スプレッドとは?FXの手数料を初心者向けにわかりやすく解説
通貨単位とは?FX取引は1万通貨単位が基本
多くのFX会社には最低取引ができる通貨単位というものが存在します。
通貨単位とは
1通貨とはその国の通貨の単位のことを指します。 つまり、ドル円で1ドル=100円の場合、1通貨は100円分の取引です。
ドル円の場合、1通貨は1ドル。ユーロ円の場合、1通貨は1ユーロ。ユーロドルの場合は、1通貨は1ユーロ(この場合は、ドルに対してのユーロという考え方です)。
ほとんどのFX会社で最低取引通貨単位というと、1,000通貨や10,000通貨であることが多いです。
つまりFX会社の通貨単位の記載が、「1,000通貨」の場合、1,000ドル=約10万円分の取引となります。この場合、最低でも1回あたり1,000ドル=約10万円分の取引をしてくださいねということです。
しかしFXはレバレッジという資産の何倍もの額を投資する仕組みもあります。
レバレッジを10倍かければ「1万円しかなくても10万円分の取引が可能」になるわけです。
Lot(ロット)は通貨単位のこと
参考までにご紹介しますが、通貨単位はLot(ロット)という呼び方をすることもあります。こちらもFX会社によって異なるのですが、1Lot(ロット)は10,000通貨とするのが一般的です。
(一部では、1,000通貨を1Lotと呼ぶところもあります)
つまり、ドル円1万通貨が1Lot、10万通貨を10Lot、1,000通貨を0.1Lotと呼びます。
どの通貨で取引すればいい?各通貨の特徴を一挙紹介
FXは、2つの通貨を組み合わせて取引します。日本人にとって最も馴染みがあるのが、アメリカのドルと日本円のペア、「ドル円」でしょう。ドル円の相場はニュース番組でも紹介されるので、誰しも一度は耳にしたことがあるはずです。
FXではドル円以外にもさまざまなペアを取引することができ、「ユーロドル」や「ポンドドル」のように、外貨同士の組み合わせもあります。
ただ初心者の場合、やはり自国通貨である円をからめたペア(専門用語で「クロス円」といいます)の方が何かとわかりやすいでしょう。
参考までに、それぞれの通貨の特徴を紹介していきます。
日本円(JPY)
我々に最も身近な通貨です。日本は、現在金融緩和の真っ只中にあり、マイナス金利通貨としておなじみです。日本円を売って、外国の通貨を買うことで多くの場合スワップポイントを得ることができます。
米ドル(USD)
米ドルは、日本円の次に馴染みがある通貨と言えるでしょう。
豪ドルや南アフリカランドなどの高金利通貨と比較するとスワップポイントは高くはありませんが、日本ではアメリカに関しての情報が入手しやすく豊富であるため、分析や予想が立てやすく初心者向けの通貨といえます。
ユーロ(EUR)
第二の基軸通貨として地位を築きつつあるユーロはドルの次に取引される通貨です。
変動が荒いため、初心者にはハードルが高い通貨かもしれません。頻繁に変動するため短期トレードで取引される傾向にあります。
ユーロがらみの取引をする場合には、EU加盟国の他、ヨーロッパ各国の動きにも注意する必要があります。
英ポンド(GBP)
ポンドは、ユーロと同様に値動きの大きい通貨として有名です。初心者にはあまり向かず、中上級者向けの通貨と言われています。
値動きが荒いため大きな利益も狙えますが、一気に損失に振り切ってしまう場合もあるため注意が必要な通貨です。
カナダドル(CAD)
カナダドルは地理的にアメリカに近く、アメリカの影響を大きく受ける通貨です。
いわゆるマイナー通貨で、取引高はそこまで高くありません。
豪ドル(AUD)
豪ドルは、高金利通貨として有名なので、スワップポイント目的の取引で多く取引される通貨です。
オセアニア時間という日本時間の早朝に重要な経済指標の発表があることが多いです。
ニュージーランドドル(NZD)
ニュージーランドドルはオーストラリアと地理的に近く、資源国であり高金利通貨として有名です。また、値動きも豪ドルと相似することが多いです。
スイスフラン(CHF)
永世中立国であるスイスは、有事の際に買われる通貨として有名です。
現在政策金利がマイナスとなっています。
2015年にスイスフランショックという歴史に残る暴落を起こし、FXマーケットを騒然とさせたことがあります。
南アフリカランド(ZAR)
BRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ共和国)の一角です
一般的にはそこまで知名度はない通貨ですが、FXの世界では政策金利が高いことで有名で、スワップポイント狙いのトレードで選好されます。
スワップポイントを狙ったFXトレーダーの多くは南アフリカランドか、トルコリラを買う傾向にあります。
トルコリラ(TRY)
トルコの通貨トルコリラはここ最近は高金利通貨としてよく取り上げられます。トルコの政策金利は16.5%と高金利ゆえに高スワップポイントが期待できます。
トルコリラを取引できるFX会社はそう多くないので、FX会社がトルコリラを扱っているかどうかを確認しましょう。
またトルコにおいては財政リスクが伴うため、財政状況や経済状況をきちんと把握しておいた方がいいです。