【実録】大学生FXトレーダーの生活とトレード手法を解説

ではここで、「K.K君」のトレーダー生活について紹介しましょう。

FXを始めたキッカケやトレード方法などを聞いたので、「FXを始めてみようかな」と思っている大学生のみなさん、参考にしてみてはいかがでしょうか。

大学生トレーダーがFXを始めたキッカケ

K.K君がFXを始めたキッカケは「もともと将来的には投資をやりたいと思っていた」ことと、給付型の奨学金をもらったこと。

K.K君の通う大学では、「1年間の成績優秀者には奨学金として20万円が給付される」制度があり、ある年にK.K君が該当者となったのだとか。

「このお金は勉強のために使ってほしい」という学校の意向もあり、投資の勉強にあてようと考えFXの初期費用にしたそうです。

K.K君

「想定通り、大学のレポートに世界経済の話を書けるようにもなり、時事ネタにも詳しくなったおかげで大人と話すときの話題ができました」

時事ネタに詳しくなったことは、FXをやって良かったことの一つだそうです。

【実録】大学生トレーダーが使うトレード手法とスケジュール

FXで利益を出すのは、本格的にトレードをしている人でも難しいこと。

K.K君は20万円の初期費用で15万円の利益が出ているそうなので、かなり好調な成績と言っていいでしょう。

なぜそのような成績が出せているのか、トレード方法について詳しく聞いてみました。

よく使うトレード手法は?

K.K君は、15分足と5分足を見ながらテクニカル分析によるトレードをすることが多いとか。注目しているのは、チャートのレンジブレイク

「トレンドのまま取引するので、そんなに分析しなくてもいい」のがメリットであるものの、期待外れなこともあるとか。

エリオット波動を使ったスキャルピングをすることもあり、「ぱっと見で形がわかりやすいし、その通りになることが多い」そう。

ただし「見た目だけじゃなくちゃんと原理を理解しておかないとエリオット波動じゃないものを見分けることができない」と、FX歴半年とは思えないコメントもしてくれました。

1日のスケジュールは?

K.K君

「基本的に日中、今日注文するかどうかを決めて、21:00~24:00(NY市場の時間)にIFD注文を入れて寝ることが多いですね」。

トレードをするのは週に3日くらいで、見込みがあるときだけエントリーするように心がけているとか。

具体的にはどんな生活をしているのか、とある1日の流れを聞いてみました。

  • 8:00:起床
    チャートや経済ニュースを見る
    昨日とどれくらい違うか、今日は上がりそうか下がりそうかをなんとなく把握する
    朝は日足でチャートを見ている
  • 10:20~:大学
  • 12:30~:お昼休み
    朝と比べてどのような動きがあるかをチェックする
    今日取引するかどうかを検討
  • 16:00:大学終わり
    利益を出せそうだなと踏んだら取引をすると決める
  • 17:00:帰宅
  • 17:15:ジムに行く
  • 19:00:ジムから帰宅
  • 22:00:IFD注文を入れる
  • 24:00:寝る

実際にトレードするのは帰宅後のわずかな時間ですが、朝起きてからずっと経済ニュースやチャートには気を配っている様子。

やはり、こういった熱意が利益につながっているのでしょう。

FXにかかる税金と扶養について解説

仮に利益を出すことができた場合、「FXによる収入」があります。

大学生の中にはアルバイトで収入を得ているという方も多いと思いますので、アルバイト収入とFXによる収入をどう取り扱うかを、「税金」と「扶養」の観点から解説します。

FXで利益が出た場合の税金

大学生FXトレーダーがFXで利益を上げた場合、その利益額が年間20万円を超えると所得税の納税義務があります。

大学生でアルバイトをしている方は、そのアルバイト収入とは異なる雑所得として扱われるため、アルバイト収入とは合算せず別途申告する「申告分離課税」が適用されます。

この税務処理のために、FXで年間20万円以上の利益が出ている場合はアルバイト先に源泉徴収票を提出する必要があります。

FXの利益に対する課税に関しては、租税特別措置法の第41条にて以下の条文で規定されています。

租税特別措置法 第四十一条の十四 より抜粋
差金等決済に係る当該先物取引による事業所得、譲渡所得及び雑所得については、(中略)先物取引に係る課税雑所得等の金額の百分の十五に相当する金額に相当する所得税を課する。

これを平たく言い換えると、「FXで利益が出たら15%の所得税が発生する」となります。

所得税は15%ですが、この他に5%の地方税、さらに令和19年までは復興特別所得税として0.315%が加算されます。

もうひとつ、親の扶養家族になっている大学生の場合は、FXで上がった利益によって扶養から外れる可能性があることも留意しておきましょう。

扶養とは自力で生活ができない人(まだ社会人ではない大学生も該当します)が世帯主である納税者(親など)と生計を共にしている場合、納税者の所得から扶養控除分が差し引かれるため、所得税の軽減効果があります。

しかし、扶養家族となっている大学生が年間103万円以上の収入を得ると扶養の範囲を超えるため、納税者の所得税が高くなることになります。

つまり、アルバイトの収入にFXの利益が加わると扶養から外れる可能性が高くなるということです。

FXの利益が20万円を超えたら経費として使うと良い

FXの年間利益が20万円を超えると所得税が発生するため、税負担が増えてしまいます。これを回避する方法として有効なのが、経費の計上です。

 

FXの投資活動に必要な備品の購入費などを経費としてFXの利益から差し引けば「所得額」が少なくなるため、その分税金が少なくなります。

 

経費を差し引いた結果、利益が20万円以下になれば税額がゼロにもなります。

具体的な手続き方法は、申告書にFXの利益額を記入した上で経費として使った金額を記入し、それに領収書を添付します。

FXの備品として経費で計上できるものの一覧

FXの経費として計上できるものとしては、主に以下のような費用があります。

  • パソコン(取引に使う端末)
  • デスクトップパソコンの場合はモニター
  • FXセミナーの参加料金
  • FX関連書籍の購入代金
  • シストレをしている人はソフトの購入代金
  • 交通費(セミナーに参加する際の移動)
  • スーツ代(セミナーに参加する際の被服)

これらの他にスマホ端末代やネット回線料金などが考えられますが、「FX以外の用途にも利用できる」と見なされる可能性が高く、経費として計上するのは難しい場合が多いでしょう。

いざ、FXの口座を開設!学生の審査は意外と難しい…?

ここまでの解説で、FXに対するモチベーションが上がってきたのではないでしょうか。

それでは「いざ、口座開設!」といきたいところですが、実はFX会社の口座開設には審査があることをご存じでしょうか。

せっかくやる気になったところで出鼻をくじくような話になってしまいますが、大学生は審査に通るのが意外に難しいという説があります。

それって本当?FX会社の審査ってどういうもの?と思われた方は、以下の記事でその真相に触れてください。